意識高い系中島diary

都内在住。意識高い系大学生の見聞録。Twitter ID @Nakajima_IT_bot

外銀マンに金融業界の話を聞いてきた

 

 

”みんな大好きアンパンマン。”

 

あの可愛かった幼少期から十数年。僕らは大人になり社会の入り口に立っている。

将来の夢はアンパンマンからウルトラマン、プロ野球選手、バンドマン、医者と目まぐるしく変わり、そして就職するにあたり自分とは何かを見つめ直す。

 

そんな中、周りのキラキラ女子大生たちは口を揃えて言うのだ。

 

”みんな大好き外銀マン”

 

と...。

 

外銀マン、それは外資系投資銀行で働く人たちを指す。

彼らは就活界におけるトップオブトップだ。何十倍もの選考を勝ち抜き、地頭の良さと類稀なるコミュニケーション能力でその座を勝ち得た強者だ。

 

彼らの年収は新卒で800万を超え、3年目で1000万、10年もいれば2000万、3000万だって超えてしまう。

 

彼らは港区で働き、港区で遊び、港区で眠る。

 

圧倒的財力で華のある暮らしを送る外銀マンを求め、玉の輿に乗ろうとする頭ホケキョッキョー女子を人は”港区女子”と呼ぶ。

 

彼女たちは毎週末港区から気が遠くなるくらい離れた”埼玉県”と呼ばれる未開の地から電車を幾度なく乗り換え、四、五時間に及ぶ長旅を経て、今夜も六本木に集結するのだ。

 

僕は何かすごい経歴を持った大学生でもなんでもないんだけど、ひょんなことから外銀で働くスーパーエリートに話を聞く機会に恵まれ、先日金融業界の話を聞いてきた。

 

彼は待ち合わせの洒落たバーにタクシーで現れた。見るからに高級そうなパリッとしたスーツを着ていて、靴はとんがりガタイも良かった。いかにも外銀って感じがした。

 

僕自身、ウルフオブウォールストリートというレオナルド・ディカプリオ演じる外銀マンが年収49億稼いで酒、ドラッグ、セックス好き放題しまくる18禁の映画が大好きなのでこの業界には興味があった。

 

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この映画については後日皆さんに紹介しようと思う。

 

 

今回は彼から聞いた話を元に金融の世界についてまとめたのでぜひ興味がある人は読んでほしい。

 

1.そもそも外銀って何なのか 

 一口に外銀外銀といっても具体的に何を指すのかわかってない人が多いと思うが、外銀は”外資系投資銀行”の略だ。外国資本の占める割合が高い企業で、金融商品取引を扱う金融機関を指す。このような会社は基本的にB to B(会社と会社)の取引なので、普通に暮らしている分には僕たちが知ることはない。

 

あとで調べてみたんだけど、収益ランキングはこんな風になっていた。

 

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graphics.wsj.com より抜粋

 

みんなの憧れゴールドマンサックスをはじめ、意識高い人ならJPモルガン、メリルリンチあたりは聞いたことがあるだろうか。

 

日本に目を向けて見ると、投資銀行業務を行う金融機関としては野村證券、大和証券、みずほ銀行、SMBC日興証券などがあげられる。

 

2. 国内の銀行と何が違うのか

具体的な仕事内容の違いを聞いてみたところ、国内企業と外資系企業の投資、証券業務における仕事が全然違っていた。

 

僕は話を聞く前に大きなリスクをとって大きなリターンを狙うのが外資、小さな取引を多くこなして手数料で稼ぐのが内資だと思っていたが、これは全く逆だった。

 

まず国内メガバンクが扱うのは預金集めと企業への融資だ。顧客から預金を集め、そのお金を自らの判断で融資や投資に使う。

 

預金者と投資先とは何も関係がないので自由に社員の判断で投資や融資を行えるのだ。

そして内資の特徴としては小規模な取引も多く扱い、クライアントは日本企業が多いことが挙げられる。

 

反対に外銀は国や公共機関、企業を相手に債券や株式の発行業務を引き受け、別の投資家に販売するのが仕事だ。つまりコンサルティングが主な業務となる。

 

外銀は投資先のファイナンスを手伝うのみで、資金とリスクは投資銀行を素通りするだけなのでリスクを出資者が追うことになる。

 

そのため出資者の負うリスクを小さくするようにプランを組むのだ。

 

また外資が扱う取引数は内資に比べると小さいがその分単価が大きい。取引先は世界中に及ぶ。でかいヤマを一発当て、世界中と取引をして利益を生み出すのが外資だそうだ。

 

例えば2017年における内資系で実績No.1の野村證券は36,909$mを92件の案件をこなして稼いでいたが、同じく外資系No.1だったゴールドマンサックスは949,102$mを409件こなして稼いでいた。

www.thomsonreuters.co.jp

 

単価に直すと野村證券は一件あたり401$mだが、ゴールドマンサックスは2320$mだ。ゴールドマンサックスの方が5倍以上単価が高い。

 

3. 仕事はどんな感じなのか

外銀の仕事は大きく分けて5つあるそうだ。

 

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①投資銀行部門

”お金を集めたい企業”のために働く部門。企業の買収や売却(M&A)、資金調達の提案をする。例えばある会社に”今後の発展のためにX社を買いましょう!”と提案するのが仕事。X社をいくらで買えそうか算出し、その額を集めるために株式や債券を検討し収集方法を提案する。

 

②マーケット部門

”お金を持っている企業”の間に入る仕事。株式、債券、為替等の金融商品の売買に携わる。セールスは顧客相手に金融商品を売り込み、トレーダーは市場の変動を読んで利益を上げ、ストラクチャーは持ち前の数的センスで新たな金融商品を作って売り込む。いわゆる花形部門。

 

③リサーチ部門

市場や為替などの動向から世界情勢までを考慮・分析し、顧客が「どこに投資すべきか」を検討する際の判断材料となるレポートを書いて発表する”外銀の頭脳”。足を使って質の高い情報を得ることが求められる。

 

④アセットマネジメント

投資用資産の管理を実際の所有者・投資家に代行して行う業務。株式・債券・投資用不動産の管理を代行する業務一般を指す。

 

⑤ミドルバックオフィス

リスクマネジメント、営業部のサポート、プロジェクト管理を担当する。営業を担うフロントオフィスと、記録・決済を担うバックオフィスをつなぐ役割を果たす。

 

 という具合だ。どこの部門も激務だそうで、月の平均勤務時間は350〜400時間だ。土日抜いて月21日働くとすると一日の平均勤務時間は16〜19時間。

意味がわからない。労働基準法もクソもない。

 

僕が話を聞いた外銀マンはそこまで忙しくないらしいが、繁忙期は一日14時間働く生活が2ヶ月続いたらしい。それでも今の仕事が楽しく、自ら進んで早く出勤したり遅くまで残ったりするそうだ。それに働きに見合った対価が支払われるのも大きな魅力と語った。

 

寝る間も惜しんで働くのに耐えられない人はやめといた方がいいね。忙しい時は本当に忙しいし、朝7時に来て深夜3時に帰る生活をずっとしてる人も本当にいるのよ。でもちゃんとそれに見合った給料もらってるからね。金を取るか時間を取るかだよね。合わない人はすぐ辞めてくし合ってる人はどんどん上に登ってく。俺は結構慣れたしやりがい感じてるからこのまま続けると思うね。」

 

口元に不敵な笑みを浮かべながら彼はそういった。

 

 

 

この業界はヘッドハンティングがすごいらしく、優秀な人はどんどん他者から引き抜かれていくそうだ。それに自分で会社を起こしたくてそのための人脈作りのために入る人も多いらしい。オフィスの人の入れ替わりが激しく、名前を覚えている暇もないうちにどっかにいってしまう人が多いらしい。

 

あと話していて思ったのだが、彼のトークは非常にうまかった。全く予備知識のない僕にもわかりやすく仕事を説明してくれた。

 

それに計算が早い。所々で資料を見せてくれて、この売り上げはこっちの〇〇倍だよねーというときのパッと数字を出すのが早かった。このあたりも金融で働くのに必要な素質なのだろう。

 

最後にどうしても聞きたかった”どうすれば外銀で働けるか”という質問をぶつけてみた。

 

彼曰く、 大切なのは英語とプログラミングとコミュ力ということだった。

 

まず外国と取引する以上英語は必要というか、できないとお話にならないらしい。

 

そしてプログラミングについてだが、いま金融業界は大きな転換期にさしかかっているらしい。なんでもトレーダーの自動化が進み、社員の多くをエンジニアにする動きが活発化しているそうなのだ。

 

実際にゴールドマンサックスにおいては、かつてNYの本社に600人いたトレーダーが今では2人になっている。

 

economic.jp

 

特に彼の会社は社員の8割がエンジニア兼営業マンらしく、自分が作ったシステムを自分で売り込みにいくそうだ。

 

そのため必然的にプログラミング能力に加え相手を説得するコミュ力も求められる。

こういった能力のある人を求めているそうだ。

 

とはいってもどんなプログラミング言語ができるかとかどんなコンテストで優勝したかなんてのはあんまり加算されないらしい。結局のところ大学時代にするプログラミングと業務でするプログラミングは全くの別物で、いくら大会で結果を残しても仕事にはほとんど役に立たないそうだ。なのでプログラミングにアレルギーがなく、新しいことをどんどん吸収する柔軟な人材のほうが求められるらしい。

 

そしてコミュ力については面接で判断される。外銀は激務に激務を重ね、ストレス下で何週間も仕事をしなくてはならない。その耐性を見極めるため、圧迫面接もよくあるのだそうだ。追い込まれたときにどう機転を効かせるのかが重要ということだった。

 

ここまで約2時間話を聞き、彼は来た時と同じようにタクシーに乗り夜の街に消えていった。

 

 

ここまでパーッと金融業界についてまとめてみたが、個人的にはぜひ挑戦してみたい分野である。実際英語、プログラミング、コミュ力全てにおいて自分は全く基準に達していないが、幸い僕にはまだ時間がある。今からコツコツやっていけばなんとかなるだろう。

 

よしまずは英語から始めよう。

そういって僕は高校時代からの愛読書”DUO3.0”を勉強机から引っ張り出した。

 

"We must respect the will of the individual."

ー個人の意志は尊重しなければいけない。

 

その通りだ。僕の意志は尊重されなくちゃならない。外銀で働くんだ。DUOを読んでるのを馬鹿にするやつがいたらブッ飛ばしてやる。

 

"Take it easy. I can assure you that everything will turn out fine."
ー気楽にいけよ。大丈夫、すべてうまくいくさ。

 

そうだよな。気楽にいこうぜ。全部うまくいくに違いないさ。

 

”Let go of your negative outlook on life. Always maintain a positive attitude.”
ー悲観的な人生観を捨てて、前向きな態度を常に持ち続けよう。

 

いいこと言うじゃねえか。ポジティブシンキングでいこうぜ。

 

 

 

 

いや本当にいいこと言うなこれ これで英単語帳かい。

 

 

 

耳にタコができるくらい聞いた例文に今更感動を覚えながら僕はページをめくった。

 

華やかな外銀マンへの道へ向かって、小さな一歩を踏み出した瞬間だった。

 

 

DUO 3.0

DUO 3.0