1. 『四分の一貯金』で40代で100億稼いだ本多静六
本多静六は1866年に埼玉県に生まれた。裕福な農家に生まれた静六は何不自由ない生活を送るが、9歳の時に父親が急死すると同時に多額の借金が舞い込み、今までとは一転、苦しい生活を強いられた。
しかし学問への熱意は絶やさず、苦学の末に東京山林学校(後の東大農学部)に入学。首席で卒業後ドイツで学び、経済学の博士号を取得。帰国後は東大農学部の助教授となり、官民の造林・造園事業に打ち込んだ。日比谷公園や明治神宮など全国の公園事業を手がけ、『公園の父』と称される人物だ。
ここまで聞くと本多静六は研究者として学問に真剣に取り組んだ人物のように思えるが、彼が異質なのは大学教授を務めながら、一方で独自の貯金法を実践することで40代にして100億円もの財産を築いたという衝撃の事実だ。
今回紹介する『私の財産告白』には本多静六の”お金に対する考え方”が綴られている。
本多静六は大学教授として研究に勤しみながら、同時に金銭的余裕を持つことも重視していた。
静六はこんな言葉を残している。
金儲けを甘くみてはいけない。
真の金儲けはただ、徐々に、堅実に、急がず、休まず、自己の本職本業を守って努力を積み重ねていくほか、別にこれぞという名策名案はない。
静六が実践した貯金法、それは『四分の一天引き貯金』だった。
何も難しいことではない。
『月の収入を渡される際、即座にその四分の一を貯金に回す。』
たったこれだけだ。
たとえば20万円入ってきたら、その四分の一の5万円をすぐに貯金する。以上だ。
本多静六はこの四分の一貯金を25歳のときに始めた。貯金したお金を全て投資に回し、株に分散投資をした結果、40歳になる頃には大学教授の給料よりも預金の利息や配当の方が上回っていたという。
本多静六は戦争や震災などを心配していては何もできないので、静かに景気の循環を客観視し、好景気には勤倹貯蓄を、不景気時代には思い切った投資に徹していた。
そして100億円もの資産を作り上げたのだから驚きだ。
静六は『周りにバカにされても自分は正しいと信じ、最後まで自分を貫いた人物』である。巻末の解説にもこう紹介されている。
世の中には誰もが勝てる勝負がある。
しかし、ほとんどの人はそういう勝負には参加をしない。
本多静六という人が人生で行った勝負は、その「誰もが勝てるが、ほとんどの人がしない勝負」だった。
「誰もが勝てるが、ほとんどの人がしない勝負」
貯金に限らず、筋トレや英語の勉強など、誰でも続ければとても大きな力になるにも関わらず、めんどくさがってやらないものは数多くある。
四分の一貯金も聞いているだけなら簡単そうに思えるが、いざやってみようとなるとほとんどの人が挫折するだろう。
何かを聞いて
”したい人"10000人
"始める人"100人
"続ける人"1人
という言葉があるが、まさにその通りで『今月は厳しいから...』『旅行に行くから...』『欲しかった服が安いから...』と何だかんだ言い訳をして途中で投げ出す人がほとんどだ。
『私の財産告白』には貧乏時代も研究時代も事業家時代も、激烈に忙しい生活の合間を縫って猛烈に勉強しお金に対する自分の信念を貫いた静六の姿が描かれている。「金がない」「時間がない」と言い訳ばかりしてしまってる人にぜひ読んでほしい。
2. 僕らは貯金をすべきなのか
何人も「貯金の門」をくぐらずに、
巨富には至り得ない。
と本多静六は語っているが、こんな記事を書いておいて僕は貯金には反対派だ。
特に学生のうちにできる貯金額なんてたかが知れている。一年で100万バイトで稼ぐとして、その四分の一を貯金に回したとして25万円。4年間で100万円にしかならない。
この100万円で投資をしろといっても買える株はわずかしかない。株は基本100株単位でしか買えないので、一つの会社の株を買うにしても数万円から数十万円が必要になる。
(例えば2019年12月2日15時現在ソニーの株価は6998円なので100株買うには約70万円!必要だ)
この予算でいろいろ買ってみるとなると仮想通貨くらいしかないが、あれは博打みたいなもので何の学びにもならないのでオススメしない。僕は仮想通貨で20万円失った。
というわけで僕は貯金はせずに本や旅行にお金を積極的に使っているわけだが、これもある種の投資と捉えることもできる。
僕の場合、こうやって自分が読んだ本、見た映画、食べたご飯、行った場所などを文章にして発信しており、面白ければアクセスが増加し、ここに貼ってある広告の収入が増える。
他の人がしていない経験、思いつかない発想ができるほど、面白い記事が書け、アクセスが増え、お金も増える。
経験や発想を生み出すためにお金を使っている=投資していると言い換えることもできる。
別に全員がブログを書くべきだとは言わない。YouTuberになれとも言わない。人には得意不得意がある。
しかし、いろいろな面白い経験を積みたくさん学べば、それが後に仕事や生活に活き、お金となって巡り巡って戻って来るはずだ。
どうしても投資がしてみたくて、貯金したお金を充てるのもいいが、そこまで大きな額が貯められない場合は”経験”に投資した方がいいのではないか。というのが僕の自論だ。
3. お金がない人こそ『私の財産告白』を読もう
真の成功には速成というものはない。
ただ除々に確実に急がず休まずに進む以外に
名案良策はないのである。
本多静六はこんな言葉を遺している。どんな成功も、地道な努力をすっ飛ばして近道しようとして得られはしない。周りの大学職員から『本多は一体何をバカなことをしているんだ』と冷たい目で見られながらも、本多は四分の一貯金を続け、40代で100億円もの財産を築いた。
満40才までの15年間は、
馬鹿と笑われようが、ケチと罵られようが、
一途に奮闘努力、勤倹貯蓄、
もって一身一家の独立安定の基礎を築くこと。
本多が貯金して投資を続けたのと同様に、僕らも知識への投資を惜しむべきではない。
『私の財産告白』は通常1100円で販売されているが、幸いAmazonのKindle Unlimited対象になっている。
Kindle Unlimitedは通常月額980円かかるが、2019年12月9日まで3ヶ月合計で99円で登録できる。
通常なら3ヶ月で2940円なので97%OFFの破格のキャンペーンだ。
他にもいろんな本が読めるので登録しておいて損はない。
どんなにお金がなくても100円くらいはあるだろう。100円で100億円稼いだ本多静六のお金に対する思想が学べるのだから費用対効果はモノスゴく高い。
もし100円すら払えないくらい困窮しているのなら、そっと胸に手を当てて今までの人生を振り返って反省してください。
以前オススメした際、どこから登録したらいいか分からないとの問い合わせが多かったが、こちらのリンクからだと確実に登録できる。
過去に使ったことある人でも3ヶ月249円で登録できるのでぜひ。
(人によっては199円だったり299円だったりするらしいです。)
他のUnlimited本のオススメは僕のインスタのハイライトにもまとめてあるのでぜひ。
最後に、本多静六はこんな言葉も遺している。
よき人生は、
よき人生計画に始まる。
自分で決めたことは必ずやり抜いた本多静六。
彼はは60歳で定年退職する際に、100億円を超える財産を寄付した。
誰にでもできることを結果が出るまでやり続けられる人は本当に少ない。しかし、それは逆にチャンスでもある。誰にでもできることをやり続けるだけで、僕らは簡単に何万人に一人、何十万人に一人の人物になることができる。
良い人生を歩むには、しっかりと計画をたて、それを地道に確実に達成していくしかない。
お金がない人こそ『私の財産告白』を読み、お金に対する考え方、人生をより良いものにするための思想を本多から学び、実践してみてほしい。