毎年Googleが年末にアップロードする動画"Google Year in Search"では今年検索されたワードをテーマに、世界で何が起きたのかが2分程度でまとめてある。
今年のテーマは「ヒーロー」
"Throughout history, in times of uncertainty, the world looks for heros... "
-不確実な時代には世界はヒーローを探し求める。
そんな言葉で2019年のGoogle Year in Searchは始まる。
僕はこの動画を見ると一年が終わるのだなと、年の瀬を感じる。毎年感動しており、今年も胸が熱くなった。
ヒーローとは、なんだろうか。
日本語訳すると、英雄。
「すぐれた才知・実力を持ち、非凡な事をなしとげる人。」という意味らしい。
いろんなことが不安な現代を生きる僕らは今、ヒーローを求めている。
アニメや漫画に出てくる主人公、昔の偉人、大活躍しているスポーツ選手、時代を変える実業家。
いろんなヒーローの形がある。
その中でも特に僕が影響を受けたヒーローたちは、その多くと本の世界で出会った。
僕は今でこそ強い自己肯定感に支えられて生きている。この自己肯定感は、自分で文章を書き、それが誰かにポジティブな影響を与えることができている喜びと、筋トレによる体の変化、良好な人間関係など、様々な要因によって支えられている。
しかし一方で数年前の僕は、精神的な支柱が何もない、貧弱な一人の迷える子羊だった。
その頃の僕を支えていたのは、本の登場人物たちだった。
悩みにぶつかったとき、辛い出来事が起きたとき、僕は本の登場人物たちに語りかけた。
それは「竜馬がゆく」の坂本龍馬だったり、「志高く」の孫正義だったり、「ノルウェイの森」の永沢だったり、実在するしない関わらず、僕は本の中のヒーローたちに問いかけた。
「あなただったらどうしますか。」
「僕は正しいのでしょうか。」
「僕のことを応援してくれますか。」
僕のヒーローたちは僕のことを全力で応援してくれるに違いない。
「やるしかないだろ。前を向けよ。」
僕のヒーローたちは決して後ろ向きなことは言わない。
今の僕を認めてくれて、背中を押してくれるはずだ。
僕のようなただの大学生の悩みなんて、明治維新を成し遂げたり、ソフトバンクを作ったり、圧倒的なカリスマ性で他を圧倒する彼らに比べたら、ちっぽけなものに違いない。
「僕のヒーローたちは、こんなの物ともせず、突き進むだろう。」
そんなことを思い、ヒーローたちは応援してくれるはずだと信じることで、僕は勇気をもらってきた。
つい先日、読者の方からこんなメッセージをもらった。
「中島さんのブログを読んで、自分で行動しなくてはと思い、気になってた子をご飯に誘うことができました。中島さんは僕にとってのヒーローです。これからも記事楽しみにしています。」
僕はいつの間にか、誰かのヒーローになっていたらしい。このメッセージを読んで、胸が熱くなった。
僕はまだ何も成し遂げていないただの大学生だが、誰かの人生にポジティブな影響を及ぼすことが、ほんの少しでもできているのかもしれない。
かつて心の中のヒーローに勇気をもらっていた僕が、今では誰かにとってのヒーローになることができた。これはとんでもなく嬉しいことだ。
-不確実な時代には世界はヒーローを探し求める。
いつでも自分を勇気づけてくれる、そんなヒーローを心の中に宿すだけで、些細な悩みを吹っ飛ばすことができる。ヒーローは過去の偉人でも、実在してもしなくても、なんだっていい。
そして僕は、これからも頑張っている人を応援したい。みんなが誰かからバカにされても、僕だけは手を叩いて声援を送る、そんな存在でありたい。ヒーローなんて大したことはしてないけど、誰かにとってのヒーローであるために、これからも文章を書いていく。
不確実な時代に求められるような、誰かのヒーローでありたい。
それでは良いお年を。