深夜2時。タイ・ドンムアン国際空港。5時間後の飛行機を待つ僕はベンチの上で横になっていた。
この時間のドンムアンには楽しめる場所がない。5時間のトランジットを凌ぐため、空港の外に出ることも考えたが、どういうわけか拒否されてしまった。仕方なく空腹を満たすため雑なレストランでタイ料理を食べ、ベンチで眠る。
今回の旅の目的地はベトナム・ダナン。
人気の東南アジアのリゾート地だ。
距離的には直行便があってもいいのだが、時期が悪かったのか、乗り換えを含む行程になってしまった。
騒がしい中どうにか眠り、朝を迎える。まだ眠い目をこすりながらAirAsiaに乗り込む。
1時間半後、ダナンに到着。ベトナム第3の都市だが、空港はこじんまりとしていて何もない。
東南アジアの移動手段はGrabに限る。僕初めての一人旅の国、マレーシアに行った際、Grabを使った。
東南アジア版Uberと呼ばれるGrabは、運賃がとても安い。
空港を出てすぐGrabで配車をしたのだが、「俺はGrabのドライバーだ。乗ってけよ。」と強引な客引きにあった。提示してくる料金はGrabアプリに表示される料金の5倍。明らかに詐欺だ。もし行く際は空港で客引きしてくるGrabドライバーを自称する彼らに耳を傾けてはいけない。
客引きを無視し、アプリで手配したGrabに乗り込む。市街地まで400円くらいで行けた。このときまだ12時で、ホテルのチェックインまでは時間がある。ハン市場というダナンで有名な市場で降ろしてもらった。
台湾やタイの市場のように、ローカルフードから偽物の服やバッグ、誰が買うんだと言いたくなる謎の雑貨まで、なんでも置いてある。
しかしあまりにも臭いが強烈で3分で出てしまった。ドリアンでもカビでもない、ハン市場独特の異臭がした。お腹が特別弱い僕は基本的に市場ではご飯を食べない。
そこから少し歩き、事前に行くと決めていたイタリアンに向かった。
店の名前は「ピザフォーピース」
ベトナムまで来て1食目がピザ?と思うかもしれないが、この店はかなりの有名店なのだ。
さっそく絶品のピザが届いた。
長旅で胃がパンチの効いた食べ物を欲していた。あまりのおいしさに言葉を失う。
疲れが一気に吹っ飛んだ。
続いて近くのショッピングモールへ。これもGrabに乗っていく。
綺麗だが規模は小さい。日本でいうイオンのような雰囲気。
ここでハイランドカフェというベトナムのスタバ的存在のお店へ。
この3泊4日の旅行で何度も食べることになるバインミーを頼んだ。
バインミーとは、ベトナムのサンドイッチで、植民地時代の名残でフランスパンが使われている。
具とパンの組み合わせが豊富で、店によって個性の異なるバインミーがある。
ここで頼んだのはチキンと野菜がサンドされたオーソドックスなバインミー。パンがサクサクでお肉もジューシーでうまい。そして東南アジア特有の激甘コーヒーが合う。ようやく東南アジアの旅が始まった感じがしてきた。
ここで15時を周り、ホテルに向かった。トランジットの疲れもあり熟睡。起きると19時になっていた。
このまま寝て終わるのはもったいないので、外に出る。観光地なので人通りは多い。
Google Mapで評価の高い店を探す。海外旅行でもGoogle先生は大活躍だ。星4つ以上で口コミ数3桁を超えてる店はまず間違いない。
今回訪れたのは”PHO VIET KIEU”
ベトナム料理「フォー」のお店だ。
普段酒をあまり飲まないが、海外に行った際は僕は積極的に飲むようにしている。
さっそくベトナムのビールを頼む。
一本100円程度と安い。日本のビールより爽やかで飲みやすい。
お待ちかねのフォーが来た。
フォーは米粉で作った麺のことだ。スープや具も油控えめで体に優しい味がする。
セットでついてきた春巻きも美味しい。
ベトナム料理を満喫し、店を後にする。
ダナンはリゾート地であり、美しいビーチがある。そのせいか、魚屋も海辺にある。
一体誰が買うのか分からないが、名前も分からない魚がずらりと水槽に並んでいる。
ビーチ沿いの道路を歩いていると、陽気な音楽の流れるオープンなバーがあった。
せっかくなので立ち寄る。海が見える席に通してくれた。
注文したカクテルは観光地価格で1500円くらいしたが、この景色が眺められるのであれば安いもんだ。
波の音を聴きながら東南アジアの暖かい風を感じる。
マレーシア、タイ、台湾といろいろなアジアの国を訪れたが、やはり国ごとに大きく特色が異なる。
今回は都市ではなくリゾート地を訪れたため、街の雰囲気ものんびりとしており、人もそんなに多くない。
いい休暇が過ごせそうだ。
ビーチには中国や韓国資本の高級ホテルが並ぶ。高級と言っても先進国と比べれば安い。今回泊まったホテルも5つ星で一泊1万円程度。
街を歩いていても日本人は少なく、中国語と韓国語しか聞こえない。そういえば空港の飛行機の案内も、韓国への直行便が多かった。
ホテルに戻り、屋上についているプールを覗いてみた。
一番暑い季節が過ぎ去り、夜はそこまで暑くないからだろうか、人が少ない。
正面には本当は太平洋が広がっているはずだが、当然夜なので何も見えない。真っ暗闇だ。
風に当たって目が冴えたところで部屋に戻り、明日の予定を確認し、シャワーを浴びた。
明日から本格的に、ダナンの旅が始まる。
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