<北欧一人旅前回の記事>
ストックホルム最後の夜がやって来た。
この日は金曜日で、カウチサーフィンで泊めてもらっているホストさんに色々なところに連れて行ってもらうことになっていた。
<今回の北欧一人旅ではカウチサーフィンで無料で泊まりました>
まずホストさんにファッションのイベントに連れて来てもらった。
日本人の知り合いが何人か来るらしい。
すぐに日本人のお友達が到着し、軽く話をした。ストックホルムでアパレル関係の仕事をしている方らしく、今日はこのイベントに登壇するらしい。
残念ながらイベントは全てスウェーデン語で、何を言ってるのか1ミリも分からなかった。ここで軽く飲んだ後、夜ご飯を食べに他のお店に行った。
これは一体何料理だったのだろうか。
ただめちゃめちゃ美味しかった。中東の料理だったのかな?
その後、「よし、いいところに連れて行ってやる!」と、あるバーに連れて行ってもらった。
受付でパスポートを見せて中に入る。
中に入っておったまげた。
北欧の綺麗なブロンドをなびかせる大柄な男女が興じていたのは
日本のゲーム機だったのだ。
???これはどういうことだ???
僕の目の前にあったのは「リズム天国」だ。しかもご覧の通り全部日本語で書いてある。これ、みんな日本語読めないのにどうやってるの???
しかも「見せろド根性!巨人の星!」
なんていう日本人でも楽しめるか分かれるゲームまである。
これを北欧の綺麗なスラッとした白人女性がニコニコしながらプレイしているのだ。もう意味が分からない。
ちなみにゲーム以外のエリアは普通のバーだ。
他にもビリヤードもできる。なんて楽しいところなんだ。
今回はホストさんと彼の友人とストックホルムで働いている日本人と僕の四人で来た。
カウンターでコロナビールを頼み、飲みながらビリヤードに興じる。楽しすぎる。
彼の友人にボッコボコにされた後、いよいよゲームの方へ。
なんとマリオカートまである。もちろん文字は全部日本語。
マリカをやるのは何年振りだろう。まさかストックホルムでマリカをやろうとは思わなかった。予想以上にみんなうまく、結局四人中三位。不甲斐ない結果に終わってしまった。
他にも日本のゲームがいっぱいあった。
一体ここはなんなんだろう。
ホストさんに聞いてみると、どうやら日本のゲーム機を輸入し、ハッキングして位置情報を日本に設定しているらしい。そのおかげで頭文字Dも通信対戦できていた。なんだこれ。すげえな。
最後に太鼓の達人で締めた。
日本のゲーム機がスウェーデンにあるのも不思議で楽しいが、それ以上にお酒を飲みながらゲームができるのが斬新だった。
お酒が飲めるゲーセンって日本で聞いたことがない。
これ絶対流行りそう。起業するとしたらバー付きのゲーセンでも始めようかな。
曲の合間にビールを飲みながらする太鼓の達人は最高に楽しかった。
あとでお店の名前を調べてみると”HeySthlm”というバーだと分かった。
ぜひストックホルムを訪れた際に行ってみてほしい。体の大きな美しい北欧の人が日本のアニソンをjubeatで遊んでいる姿がシュールすぎて見ているだけで楽しかった。また行きたいなあ。
HeySthlmを出る頃には23時を回っていた。
人の熱気で蒸し暑かったバーとは打って変わり、九月のストックホルムの夜は10度近くだ。一気に目が覚める。さっきまで日本のゲームが山ほどある謎の空間でお酒を飲んでいたのが夢のようだ。
この日は金曜日。ホストさんに夜と、スウェーデンの人は週末は遅くまで遊ぶ文化があるらしく、電車は一晩中運行しているらしい。
地下鉄に乗り、郊外に住むホストさんの家へ一緒に帰る。
これがストックホルム最後の夜だ。
家に帰りシャワーを借り寝る支度を整えた。
旅の思い出をホストさんと語り合った。
この北欧一人旅も終わりが近づいている。
最初はどうなることかと思ったが、この北欧一人旅、本当に来てよかった。
みんなありがとう。
ホストさんにお休みを告げ、ベッドで横になる。
雲の隙間から除いた月が、部屋に差し込む。
この光景だけは世界中どこでも同じなんだな。
そんなことを思いながら、ストックホルム最後の夜、僕は朝までぐっすり眠った。
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